霊能鑑定と一口に言っても実際には様々なタイプの霊能者がおり、鑑定の際に与えられるアドバイスや駆使される術にも個々の霊能者の個性が少なからず反映されます。また同時に客側のニーズというのも、時世を反映して微妙に変化しているようです。現在、電話占いの霊能鑑定における霊能者と相談者の傾向性について簡単にまとめます。
1. 結婚や婚活の悩みに関する相談が急増中
婚活ブームと言われるようになって久しいですが、霊能鑑定に寄せられる女性客の悩みが恋愛問題から婚活問題へと大きくシフトしています。中でも一番多いのは、婚活を続けているがどうしても条件に合った相手を見つけることができない、という悩みです。こうしたニーズに対応する形で霊能系の各電話占い会社では、結婚できない悩みや婚活の悩みに焦点を絞って、そのジャンルの問題解決が得意な霊能者を前面に押し出して営業しているようです。電話占い会社のHPにある鑑定メニューなどを見ても「婚活に関する悩み」という項目を見る機会が多くなりました。
2. 祈祷や呪術による願望成就を希望する相談者が増えている
従来の霊能鑑定では霊視や霊感によって人の気持ちを読み取ったり、状況を明らかにしたりすることに主眼が置かれていましたが、最近はこうした従来のニーズに加えて願望を成就させるための祈祷、呪術、念送りの術などをリクエストする人が増えてきました。このニーズに対応するため、電話占い会社の側でも、密教、陰陽道、修験道、古神道などの修行を積み、祈祷や各種のまじない、呪術などを執り行うことができる祈祷師系の霊能者の在籍率を上げているようです。実際、本当に実力のある祈祷師に祈祷を施してもらうと、大抵の願いは相談者の思い通りに成就します。従来、こうした祈祷や呪術は祈祷師の元へ直接赴いて相談し、高額な祈祷料を支払って施してもらうものでしたが、それが電話占いで気軽に受けられるようになったことで、一挙にニーズが高まりました。
3. イタコ霊能者による鑑定に人気が集中している傾向
これは最近の電話占いにおける最も大きなトレンドです。普通の霊能者による鑑定ではなく、イタコの修行を積んだ霊媒型の霊能者に相談し、電話越しにイタコの口寄せをしてもらうことが流行しています。ご存知のようにイタコというのは東北、とくに恐山を抱える陸奥地方に古くから伝わる霊媒習俗で、口寄せという技法を用いて死者や生者の霊を霊媒自身の身に憑依させて、その口から霊本人の言葉を伝え、相談者と会話させるというものです。電話鑑定の場合、呼び出される霊の大半は亡くなった人ではなく、まだ存命している人の生き霊です。片想いの相手や連絡の取れなくなった恋人、あるいは過去に恋愛関係にあった相手の生き霊を呼び出してもらい、その人と会話するのです。相談者はその会話を通して、自分が抱えている悩みの解決を図ります。イタコに呼び出された人物の生き霊というのは、常に真実を語り、なおかつ生き霊との会話内容はその霊の本体である相手の無意識に深く刻み込まれるので、片想いの相手に好意を伝えたり、恋人の浮気の真偽を確かめたり、復活愛を成就させたりする有効な方法として、多くの相談者に活用されています。